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月別アーカイブ: 2024年9月

「エレファントマン」   綾部 義雄

見せびらかしって何だろう。思い出せば私は、あまりにも衝撃的な映画を見ました。それは「エレファントマン」という映画でした。まだ、高校生で、その頃は優越感がありプライドの高い少年でした。たまたま、ある漫画本に「アイム ヒューマン ビーイング!!」と書かれて「私は獣じゃない!人間だよ!」とわかっていても絵で描いているだけでわかりませんでした。たまたま、この映画を見ようと入館しました。あまりにも残酷すぎる物語でした。サーカスで、見せしめにされている獣。あれは何なのか?分からず、医師がそれを見て救って保護しました。何らかの会話で聞き取れて真似して、言葉が出るようになった獣は人間だとここで私は初めて、知りました。その後、医師がその獣に色々な言葉を教えて訓練し、その言葉を身に付けられ、交友会で広げて行きました。しかしながら、この世で生きていくのに難しく、この体を人に見せるのが恥ずかしくて体を隠して路上で歩く姿も、ありました。就寝する時、私は人間です。みんなと同じように、あお向けて休みたいと、ここで息を引き取ったという物語でした。彼の病名は「プロテウス症候群」です。骨髄や皮膚等が変形してしまう病気であお向けた状態で呼吸困難となり、死に至ります。それを知っていて死を選択したという事は自殺です。苦しかったのでしょう。見せしめじゃない。我々と同じ人間であると理解していかなくてはならないと感じました。

また、「障害は個性である」とよく聞いています。しかし、私は、この言葉は嫌いです。「個性」とは何でしょうか?それは性別、性格、趣味等事を言います。障害は個性ではありません。障害とは何か?生まれつきそのものや、ダメージを受けた身体のことをいい、「障害は障害」であり、それらをどう理解して頂くか?或いはそれをどう乗りこなすか?事は難しいでしょうが、選択は二つ。自分の障害を克服する事。もう一つは自分の障害を身近な人達に理解して頂く事。人はそれぞれの選択であり、私は、自分を克服していくタイプです。だからといって私は障害者達に強制はいたしません。客観的に考えてどうケアしていくか?一人一人のプライバシーを守り、優しく丁寧に笑顔で努めていきます。

9月テーマ 我が大地のうた      和田 早苗

カラマツ、コメツガ、針葉樹林

かもしか、月の輪ぐま、走る稜線

そびえたつ、つらなる我が山々を

そびえたつ、つらなる我が山々を

いくたびか春をむかえ

いくたびか夏をすごし

いくたびか秋をむかえ

いくたびか冬をすごし

 

柿の木、赤土畑広がる水田

川柳、青い水、流れる河川

この土地に、生きている私の暮らし

私に流れる人たちの暮らし

私が歌う歌ではない

あなたが歌う歌でもない

我が山々が私のうた

我が大地が私のうた

 

 

かるかやからつり草

わきたつ積乱雲

からすうり、月見草、風渡る草原

この土に私のすべてがある

この国に私の今がある

いくたびか春をむかえ

いくたびか夏を過ごし

いくたびか秋をむかえ

いくたびか冬を過ごし

 

かもめどり、黒松岩礁海岸

カツオドリ、海つばめうねる水平線

この国の歴史を知ってはいない

この国の未来を知ってはいない

けれども私はここに生まれた

けれども私はここに育った

私が歌う歌ではない

あなたが歌う歌でもない

我が山々が私のうた

我が大地が私のうた

この歌が、大好きなご利用者様がいます。

一緒に歌い過ごす瞬間が共に喜びを感じる時です。

人に尽くす        いばね るりか

初めまして。8月にゆいゆいに入社しましたいばねと申します。初めてなので自己紹介をさせていただきます。

私は家事や育児が好きです。物心がついた頃には、保育園で自分より下のクラスに行って毎日年下の子をとんとんしてお昼寝させるのが楽しみで、大好きでした。小学生に上がった頃には甥っ子が生まれ、粉ミルクを作ったりオムツを替えたり、小さなお母さんをしていました。8歳になった頃には、「自分に出来ない事なんてない!私はもう大人よ。」と思い込んでいました。その盛大な勘違いに気が付くのはまだまだ先の話、長女を出産した後になります。

そんな少し大人びた私の介護士の道がスタートしたのは13年前に働いていた有料老人ホームでした。当事17歳だった私が介護士を始めたきっかけは、介護士をしている母に、るりに絶対向いてるからやってみたらと勧められた事でした。今思えばその一言が人生の大きな分岐点でした。沢山の契約書や年金手帳や保険の話は、それまでしてきたアルバイトとは重みが違うような、同級生よりも一足早く大人になった気分でした。

利用者様に毎日ありがとうと声をかけて頂き、ひ孫と同い年だよ!なんて言われながら笑い話をしたり、忙しい施設でしたがやりがいがあり、『人に尽くす』この仕事は自分の天職だと思いました。

それからは、スキルアップのためにヘルパーの資格を取る学校に通ったり、結婚や出産を経て、特養や短期入所型のデイサービスや病院での介護経験を積んで、今に至ります。

人に尽くすのが好きな私にとって、訪問介護の仕事はぴったりだと思っています。施設や病院では、その日の仕事をこなすので皆いっぱいいっぱいで、利用者様一人一人の要望に全て応える事は難しいです。訪問介護では、その都度利用者様に何をして欲しいかどんな事が嫌か、確認をしながら一人一人に寄り添った介護を実現できます。まさに、人に尽くしたい私と、要望を叶えたい利用者様のマッチングで、お互いにとって良い時間を過ごせるように癒しの時間を提供出来るように尽力したいと思います。

長くなりましたが、初めて飛び込んだ訪問介護の世界で、私はゆいゆいを選んで雇って頂いて良かったと思っています。職員皆が利用者様やそのご家族のために、毎日色々な事を考えながらしっかり働いています。十人十色それぞれにあった介護を提供する事は、私が介護を始めた当初からずっとやりたかった事です。私も早く一人前になれるよう仕事を覚えて、資格を取ったり実務も含めてスキルアップしていきながら、ゆいゆいの信頼できるスタッフになりたいと思います。